中高生のネット依存、90万人を超える 5年で過去最高

スマホを触る手の画像

8月31日、厚生労働省の研究班は、SNSやオンラインゲームなどにはまり、やめられなくなる「インターネット依存」の疑いのある中学生と高校生が、全国で90万人を超えることが調査で明らかにしました。特に、スマートフォンが普及し始めたここ5年間で倍近くに増え、今年に入り約40万人増加しました。

研究班は2017年12月から18年2月、全国の中学校と高校を合わせて計184校に調査票を配り、そのうち103校の約6万4000人の生徒から回答を得ました。

現段階ではネット依存には明確な診断基準はありません。そこで、研究班はネット依存の傾向を調査するため、「ネットの使用時間を減らそうとしてもできないことがたびたびあるか」や「ネットのために大切な人間関係を台無しにしたり危うくしたりすることがあったか」など8つの質問を設定し、5つ以上当てはまるかどうかでネット依存を判断しました。その結果は以下の通りでした。

該当したのは、中学1年で10・0%(前回調査4・0%)、高校1年で16・1%(同9・8%)と、この5年間で急増していた。背景には、スマホの急速な普及があるとみられる。
総務省の調査では、世帯あたりのスマホ所有率は12年の49・5%から17年には75・1%に増えている。今回の調査でも、1か月以内にネットを利用した中高生のうち、中学生の7割強、高校生の9割強がスマホを使用。主な使途は、動画サイトの視聴、オンラインゲーム、SNSなどだった。また、ネットの使いすぎによる問題として、「成績低下」は中1の53%、高1の57%、「居眠り」は中1の20%、高1の47%が経験していた。

ネット依存の疑いのある中高生のうち、特に深刻さが顕著だったのがオンラインゲームの依存です。ネット依存で医療機関に相談に来た家族のうち、オンラインゲームの依存がその9割を占めていました。世界保健機関(WHO)は6月から「ゲーム障害」を正式に病気として位置付ける事を発表しました。
発表された分類では、次の3つの兆候があるとされています。

  1. ゲームをすることへの抑止力の欠如(開始、頻度、熱中度、継続時間、終了、環境、など)
  2. ゲームの優先度が、他の生活上の興味や日々の活動を上回る。
  3. 悪影響が見られるにもかかわらずゲームへの没頭が継続あるいは激化する。上記の症状にはWHOが定義したギャンブル障害など類似の依存症と共通点がある。

「WHO、「ゲーム障害」を疾病と認定」TechCrunch Japan より引用

これが深刻化すると、スマホをやめさせようと取り上げた親への暴力や過集中による健康被害、不登校などの問題行動に発展する可能性があるとされています。
ネットやゲームの依存を防ぐには、教育の見直しや社会全体による対策が早急に必要であることは言うまでもないでしょう。

「ネット依存の中高生93万人…5年で40万人増」ヨミドクター
「中高生90万人が”インターネット依存”か 5年で2倍近くに」NHK NEWS WEB